そんな自他共に厳しい日本人が信仰してきたのが、工業製品の品質へのこだわりだったのかもしれない。1ミクロンの誤差も許さない。納期は絶対厳守。そうやって製品の品質を高めれば高めるほど、製品は売れるようになり、利益も多くなるはずだ。そう信じて日本人たちは歯を食いしばっていままでやってきた。
ところが現実はどうだろうか。多くの工業製品がすでに十分以上の品質を備えるようになってしまった。日本製品は確かに品質が高い。だが、多くのケースでそこまでの品質は必要がなくなってしまった。韓国や中国の似たような、しかし価格は半分以下の製品で十分に消費者を満足させることができるようになってしまった。